幻と記憶と

　　　　･･･こんなものを見るなんて･･･あなたはよっぽど、知りたがり屋か、単なる迷い人か･･･





　　　　　　　　それとも、定められた運命に従って生きていく、放浪の旅人か･･･




　　　　　　　　　　　　人が闇に落ちる時･･･それは、人が人で無くなる瞬間･･･



　　　　　　　　･･･助けを求めても、誰も来ない･･･真っ暗な世の中、そんな中に私はいた･･･















私の昔を一言で現すならば･･･暗黒時代･･･でしょうか

始まりは些細なこと、でもそれが次第に大きくなっていき･･･歯止めが利かなくなる、そんな時代

私の髪･･･天然パーマがかかってるんですよね。
そんな事からの、始まり。
ほかの人と髪質が違うから、ただそれだけどの事。

髪のことで言われるくらいならまだよかった。

･･･靴の中にガム、画鋲
持ってきていた本が破かれていたこと、そんなことが当たり前になっていった。

だけど、私は耐えた、いつか、無くなるだろうと思って・・・

だけど、無くなることはなかった。
むしろ、酷くなったのかもしれない。


　　　　　　･･･それ以来、私は誰も信じれなくなった･･･周りの人は、誰も･･･
信じれるのは、家族と、自分と、いじめられてた中でも一緒にいてくれた人たちだけだった。

中学に上がった。

少しはマシになると思った。

確かに、小学よりかはマシになったのかもしれない。

だが･･･

影での嫌がらせは･･･終わることは無かった。

その日から･･･私は人では無くなったのかもしれない。
誰も信じれない人になったのだから。

話はしても、絶対に打ち解けることは無かった、常に警戒していたのだから。

その日から･･･私は常に武器になるものを持ち歩いていた。
人を･･･人として見れなくなったから･･･かもしれない



高校になった。

環境もがらりと変わり、いじめは無くなった。

けれど、やはり人を信じれなかった。


でも･･･

そんなある日･･･

一人の人が、私に言ってくれた。

「付き合って･･･」と

私は･･･承諾した。

だけど、やはり、昔からの呪縛があったのだろう、初めは警戒してしまった。
何か裏があるのではないかと。
だけど･･･その人は本気で私のことを考えてくれてた。

過去のことも、理解してくれた。

そのときから、私は、変わったのかもしれない。
人を信じれないのは、変わらないけど、自分に素直になれたのかもしれない。
いろんな人と、会話が出来るようになった。


私は、将来、その人と一緒に暮らします。
その人と･･･ずっと幸せにいたいと･･･心から思って




だけど、いまだに分からない･･･

私なんかの･･･どこがいいのかが。