幻と記憶と

：あの、お二人は大丈夫なのでしょうか？
：大丈夫大丈夫、エリナのテンションもいつも通りだし？
：私たちに疑問系で振られても困るわよ。
：それもそうだね。それはともかく、さっそくお願いしていいかな？
：えぇ、まかせて。『向日葵の教会と長い夏休み』は朧白村を舞台にした物語よ。それにしても、詠さんに陽介がまさか同時に帰ってくるなんて思わなかったわよ。
：そうですね。でもよーくん、元気でよかったです。　あ、そうです。ここでは敬称はやめませんか？　その方が何かと便利ですし…？
：詠さんがそれでよいのならそうしましょうか。それにしても・・・くすくす、詠さ――詠は陽介のこと本当に好きよね。（これは手ごわいライバルね…）
：そ、そんなことない・・・こともないですけど…。今はそんな話をするときじゃなくて、作品を紹介するんですよ！？
：ごめんなさい♪　朧白村で8年ぶりに再会した陽介と詠、それから私、金剛石、月子やヒナたちを加えて朧白聖歌隊を再結成するのよね。
：懐かしいよね、8年たってもみんな変わってな・・・くはないよね。胸とか・・・むね・・・とか。
：よ、陽介だったら胸の大きさなんて気にしないと・・・思いたいわね。はぁ。
：別にいいんですけどね。そんな聖歌隊を中心としてノスタルジックな海辺の教会を住み処にし明るく爽やかで、しかし切ない一夏の物語が語られる作品です。
：開発部の人曰く「雰囲気ゲー。たとえ困難があっても、最後にはみんな笑っていられる」そんなゲームらしいわよ。
：そうですね。私たちの住んで朧白村は都会に比べたら確かに活気はないかもしれませんが、穏やかな雰囲気、夏の活気を感じられると思いますよ。そういえば、凪さんの招待のお手紙に「私も朧白村に行きたい。というか行かせなさい」って書いてありましたよ？
：そうなの？　聞いた話では、凪さん、ずいぶんと田舎のノスタルジックな雰囲気・・・というか、田舎特有の落ち着いた時間が好きって言ったしね。
：（実際、私は田舎暮らしの方が好きですしね。今住んでいる場所も田舎なのだけど、本音を言えば、白川郷クラスの田舎に住みたいわ）
：今チラッと凪さんの姿見えたけど・・・ま、いいわ。そうそう、今作は4つのシナリオが用意されているわよ。それぞれのシナリオで全く異なったストーリーになってるから是非楽しんでほしいわね。
：私、ルカちゃん、金剛石ちゃん、ヒナちゃんの4人ですね。でも最初に観ることができるのはヒナちゃんを除く3人みたいですよ？
：そうなの？　まぁ、買ってくれた人は全員のルートを見と思うし、気にしなくてもいいと思うんだけど。
：あと・・・この作品は、枕の作品史上最高にエロいらしいで・・・す？　エロいってえっちってことですか・・！？　えっちなのはいけないと思いますよ！！
：よ、詠落ち着いて・・・。　うぅ・・・やっぱり私たちのそういう姿見られるのは恥ずかしいわね・・・。
：あたりまえですよ。私とよーくんの秘密を見られるなんて恥ずかしいに決まってるじゃないですか。
：それを言ったら私もそうなるわよ・・・。　と、とにかく、作品自体は枕が自信を持って送り出せるってことらしいから、期待できそうよね。
：そ、そうですね。そんな『向日葵の教会と長い夏休み』をどうかよろしくお願いします。
：よろしくお願いします～。

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：と、こんな感じでいいわよね。
：うん、いい感じ。ありがと。今夜はここに泊まっていくといいですよ。明日になれば朧白についていると思うから。
：いったいどういう原理なのでしょうか。今日も、気が付いたら此処の前に居ましたし。
：気にしちゃ負けだよ。何はともあれ、今日はありがとね～。